俺にだけは、素直になれよ。~幼なじみとヒミツの同居~



「昨日、大地がスマホをポケットにしまおうとしたとき、表示されてたその名前が見えちゃったの……」



不安で、大地の背中に手をまわしてぎゅっとしがみついた。



「そっか。美月、不安にさせてほんとごめんな?」



大地も私をぎゅうっと強く抱き締めかえしてくれる。



「けど、志歩は北海道にいる友達。もっというと、小学校から高校までずっと一緒の幼なじみなんだ」



……っ?



「幼なじみ……?」



それを聞いた瞬間、なぜだかわからないけどすごくショックだった。


大地には、私以外に幼なじみがいたなんて……。


しかも、私よりもその志歩ちゃんという幼なじみのほうが、大地といる時間が長いんだと思ったら、やっぱり妬けちゃうよ。


だって、その子は私の知らない大地を私より知ってるんでしょ?











< 347 / 355 >

この作品をシェア

pagetop