俺にだけは、素直になれよ。~幼なじみとヒミツの同居~
「けど、美月からしたら、いくら志歩は幼なじみとはいえ、俺が女と連絡とってたら嫌だよな。ゴメン、美月が嫌なら、もう志歩とは……、」
私はおもいっきり首をふった。
「……違うの。うらやましい、だけ……」
「……うらやましい?」
「私より大地と一緒にいる時間が長くて、私より大地のことをよく知っていて、私との思い出よりその子との思い出のほうが多いって思ったら、……その子がうらやましいなって」
……なんでかな。
言っていて、涙が勝手にあふれてくる。
泣きたくない。
大地を困らせたくない。
それなのに……
すると、大地は私の肩を持ってゆっくりと体を離した。
「美月、可愛すぎ」
大地はふっと笑うと、私の目のふちについた涙を優しく指先でぬぐってくれる。
そして、私をまっすぐに見つめると。