俺にだけは、素直になれよ。~幼なじみとヒミツの同居~



唇が離れ、大地はコツンと優しく私とおでこをくっつけた。



「俺が好きなのは、美月だけ」


「……うん」


「この先も美月以外、考えらんない」


「……うん」


「だから、これからふたりで10年の空白なんて埋められるくらい、たくさんの思い出作ってこ?」


「うん、」


「俺は、離れてた時間より、この先ふたりで一緒にいる時間の方が長いってそう信じてるから」


「……大地、」



大地がそんなこと言うから、また涙腺が緩んできちゃったよ。



「だから、俺とのもう一つの約束、忘れんなよ?」


「……もうひとつの、約束?」







< 353 / 355 >

この作品をシェア

pagetop