俺にだけは、素直になれよ。~幼なじみとヒミツの同居~


そっか。


うちの両親と、大地の両親は、高校時代からの大親友だから、きっと北海道から東京に戻ってきて、お父さんたちに会いにきてくれたんだ。



「おじさん、おばさん、お久しぶりです」


「10年ぶりだもんなー!」



おじさんと大地はよく似ている。


とくに、大きな二重の目とか。


笑ったときのその顔なんかそっくりだ。



「大地ね、ずっと美月ちゃんに会いたがっていたのよ?」



おばさんも、10も年をとったとは思えないほど、今も若々しくて綺麗だし。



「美月だって、口には出さないけど、ずっと大地くんに会いたかったのよね?」



……っ!



「ちょっ、お母さんっ!」



なんでそのことっ!


私は一気に恥ずかしくなって、顔が熱くなっていく。
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