俺にだけは、素直になれよ。~幼なじみとヒミツの同居~




まさか、愛美。


そのふたりと同じ班になる約束してたのに、それをやめてまでこの班に入りたいの?



「信じらんないっ!友情より男とるとかマジありえないからっ!」


「ほんと!ありえないっ!愛美がそこまで薄情なヤツだとは思わなかったし!」



ふたりは、愛美に対して完全にキレてる。


っていうか、呆れてるが正解?


愛美がそういう子だってことは私が一番よく知ってるから、彼女たちには同情しかない。



「……あいみん、大丈夫?カオリちゃんたちとなんかあった?」



愛美と彼女たちのやり取りは少し離れたところで繰り広げられていたから、まさか、愛美がこの“イケメントリオ”がいる班に入りたいがために、仲良しの友達を裏切ったなんて知らない男子メンバーたちは、心配そうな顔を浮かべているだけだった。



「全然、大丈夫!ごめんねっ、みんなの空気悪くしちゃってっ!」



愛美は得意の笑顔をはりつける。


さっきの様子じゃ、全然大丈夫そうには見えなかったけど、ほんとにいいの?


彼女たちとの関係がどうなったって、私は知らないんだから……。

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