俺にだけは、素直になれよ。~幼なじみとヒミツの同居~
「つーか、美月。この学校のマドンナなの?でも、その美貌なら納得」
「……!!」
「綺麗になったな、美月」
や、やめてよっ。
なんでそんなことサラッと言えちゃうわけ?
まさか、大地。
そのルックスのおかげでモテるからって、調子乗ってるとか?
ありえない。
私はムッとしながら視線を窓の外にそらす。
「おっ!マドンナ様が照れてるっ!」
すると、すぐにからかってくるクラスの男子。
っていうか、その呼び方、やめてってば。
「美月がわかりやすい反応すんのも、素直じゃないのも、変わってねーんだな」
なんて、ニヤリと笑う大地と再び目が合う。
たしかに、私は素直じゃない。
それは、認める。
認めるけど……。
「はいはい、懐かしい友達と再会できて話が弾むのはわかるけど、これ以上は休み時間にしてね」
木村先生が話を中断すると、大地は窓側の一番後ろの空いている席についた。