俺にだけは、素直になれよ。~幼なじみとヒミツの同居~



さてと、大地もお腹を空かせてるだろうし、大地がお風呂から出てきたらすぐに食べれるように支度しなくちゃね。


私が材料を切って炒めてる間に、キッチンに設置されている音声パネルからお湯がたまったことを知らせてくれる音声が流れた。


部屋着に着替えて、ソファーでテレビを見ながらお湯がたまるのを待っていた大地に声をかける。



「大地、お湯たまったから入ってきなよ」


「うん。じゃ、ちょっと入ってくんね」


「まだカレー出来るまで時間かかるから、ゆっくりでいいからね」


「おう、サンキュ」



そんな会話をして、大地はお風呂場へと向かった。


なんかこういうのって、……新婚さんみたい。


って、何考えてるんだろ、私。


無意識に口が綻んでいることに気付き、一瞬にして顔が熱くなっていく。


そのとき。


──“お風呂で、呼んでいます”


キッチンの音声パネルからそう聞こえてきた。


この音声が流れるってことは、お風呂場で大地が呼び出しボタンを押したということになる。


どしたんだろう?


呼び出しなんて、お風呂で何かあったのかな?


それとも、押し間違え?


だとしても、心配だし、私はお風呂へ行ってみることにした。
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