幾年の愛を





だが、その前にいたのは先に戻ってきていた
陰陽師だった。



その陰陽師の手の中には何かの本があり、
男は操られたかのように
一夜にして町を滅ぼしてしまったらしい…




男が消えた後、どうすることもできず、
残されてしまった陰陽師は旅をしていた。
そこで会ったのが1人の神『エレボス』である。



エレボスはその者の願いに興味を持ち、
そのものの寿命を延ばし、
共に目的を果たそうと生き続けている…



そのものの名は、『安倍清光』……』









「それがこの人の本当の名前と正体…」



伏見枯捺だけを追ってここまで生き抜いた。
どれを利用しようが関係なく…
別にその方法に反対する訳じゃない…



だけど、そこまでする理由がどうしても
私には分からなかった…





あいつにそれほどまでの価値があると思えない…



「じゃあ…その話の主人公は…」



「伏見冬吏と伏見枯捺…もう1人の伏見春璃は
私の先祖にあたる人ですね」









~説明~




伏見冬吏と伏見枯捺は約1000年前からの知り合いで
仲がよかった。


もう1人の伏見春璃は、幼なじみで采羽の
血族ということになる。



 
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