幾年の愛を







千月の言葉を遮って言った澪は
涙を流しながらまっすぐに言った。



「また采羽と離れるなんて嫌なの!
例え人をやめたとしてもっ
采羽と一緒にいられるならそれでいいの!」




誰もがその時、覚悟しただろう…
ただ1人の少女のために自分が
人間であることをやめるのだから…








「わかった…後悔してもしらんからな」




「あと、伏見枯捺…伏見冬吏…
お前達はどうする?」



負傷した伏見枯捺を肩で支えながら、
後ろにいた伏見冬吏は笑顔で言った。



「俺たちみたいなのが行くなんて駄目だろ?」

「あぁ…それに俺は悪魔なんだ…いけるわけ…」


「来れますよ」



突然言ったことに驚いた2人は拍子抜けしていた。



「どうしますか?」



「「・・・・」」



「ご決断を」




「い、行きます」







 
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