幾年の愛を
仲間達
私は夢をみた。いつもみるあの夢を…
(采羽)
またあの声だ…誰かもわからないこの声は
いったい誰なんだ。
(采羽…貴方は貴方の道を進んで…
あの女の道を…辿ることなんてないの)
あの女?誰のことを言っているの?
私は私だよ…
誰かの道を辿るなんてことはしない…
教えて…貴方は誰なの?
(…まだ…いえないの…
ごめんなさい…采羽)
目を覚ますとそこは車の中で
私の肩にはクロウが寄りかかりながら
眠っていた。
「起きた?」
後ろを振り返ってきた澪さんが私に問いかけてきた。
「はい、」
まだ少し眠い目をこすりながら私は
それに答えた。
隣を見ればまだ眠っているクロウ…
クロウは私がさん付けするとなぜか
不機嫌になってしまい、仕方なく呼び捨て
ということになってしまった。