幾年の愛を
このままだと女の子が…
でも、どうしたら…
いや、迷ってる暇なんてない。
今までだってそうしてきたんだからっ
「その子を離して!」
勢いのままつっこみ、私は男が
持っていたナイフを掴み、女の子を
自分のほうに引き戻した。
男が殴りかかろうとする前に
脇腹に一度、けりをいれる。
「大丈夫?」
「う、うん」
女の子になにもないことに
安堵していると、男はいつの間にか
立っており、その後ろには
人ではないものがいた。
「なに…あれ…」
無理だと直感した。
私じゃあ…勝てない。
やられると思った瞬間、
私は炎に囲まれた。
「てめぇら…誰に手、出してんだ。」
私の前にいたのは紅葉君だった。
手には輪刀…
紅葉君はそのまま敵に向かっていき
戦ってくれた…でも、
1人ではあまりの多すぎる量…
倒せるわけない。
紅葉君が戦ってるすきをついて
私の所に向かってきた。
「采羽!クバッ!」
私に気を取られていたせいで紅葉君が
背中を斬られた。
私の目の前には紅葉君から流れる血が広がっていく。
「も、紅葉…君」
やめて…お願い…