幾年の愛を
「ごめんなさいクロ」
「お前のせいじゃない…後は俺が何とかする。下がっていろ」
私は怪我をしている紅葉君と女の子を
連れて、噴水の所まで下がる。
クロはありえないはやさで
敵を倒していき、そこにはもう何もなかった。
でも、クロはまだ気を抜いてはいない。
クロの傍まで行こうとすると
女の子に服を掴まれた。
同じ目線になろうとしゃがんでみると
女の子は私の首をしめてきた。
「やっと見つけたよ神の子よ!」
「采羽!」
「動くんじゃないよ!神の子をこのまま殺しても
いいのよ?」
この声…女の子の声じゃない。
前の水嶋さんと同じ…
「ここで会ったのも何かの縁。
教えなさい!お前の父親の血のあり方を!」
兄さんの…血?
どうしてここで兄さんがでてくる。
「知って、、いたとしても、渡さ、ない!」
「この!…っ!」
力が入ったと思うえばいきなりゆるんだ力
目をうっすらと開けると女の子は泣いていた。
これは悪魔じゃない、この子自身が今、悪魔と戦ってる。