幾年の愛を
「その方が采羽様ですか?」
「そうだよぉ。あ、采羽ちゃん
この子は聖川麻姫ちゃんだよ」
「よろしくお願いします」
それからまだ紹介したい人がいるらしく
行ってみると見た感じでわかるほど
不気味感があるれていた。
「羽間~」
どうやらここにいるのは羽間さんという人らしい。
こんなに本ばかりで何してるんだ…
「うるせぇなぁ~」
「きゃ!」
いきなり本の山からでてきた男の人に
驚き、尻餅をついてしまった。
「采羽!大丈夫か?」
「う、うん…大丈夫」
「おや?君は…」
「この子が采羽ちゃんだよ」
髪のボサボサな男の人はへぇ、といいながら
私に向き直る。
「俺は羽間だよ、一応ここの専属ドクター」
あぁ、医者だったのね
こんなに汚いからどんな事してると
思ったら医者だったなんて…
清潔感なってないわ…
おっと…つい本音が…
「で~どうしたのぉ?」
「クロ君が怪我しちゃってね?」
「クロ?」
「レム君だよ」
あぁ…ずっとクロって言ってたから忘れかけてたけど
ここにいたときにはレムって名乗ってたんだ。