幾年の愛を
「あっおはよう!采羽!」
朝から元気な澪さんは嬉しそうに私に抱きついてきた。
後ろでそれを優しく見守っておる藜さん…
朝の朝食の準備をしている麻姫ちゃんに浹さん…
そういえばあの2人がここにはいない…
「あの…紅葉君と星空君は」
「もう学校に行っちゃったのよ」
ブスーとしながら言った澪さんは怒っているようで
2人と何かあったのだろうか…
「采羽、学校はどうしたい?」
「え?」
「君がきめていいんだよ?」
そう言ってきた浹さんはコーヒーを啜りながら
答えを待っていた。
「わ、私は…」
行きたくない…また嫌われるかもしれない…
また…1人になるかもしれない…
それだけは…いやだ…
「クロと…離れたくはないです」
今はまだクロがいるからこうしていられる
でもいなくなったら?
そしたらきっと私は…混乱する。
「わかった。当主にもそう伝えておくね
君達はどうする?」
「聞かれるまでもないわ」
「やめるよあんな退屈な所」