幾年の愛を
紅星空
(采羽様!ご無理をなされましたね!)
千月が私の近くに来て、触れながら光を流していた。
温かい…優しい光だ…
千月…貴方ならわかるかな?
消えた星空君の居場所が…
気を失う直前に感じた気配の中に星空君の
気配だけがなくなっていた。
(…覚悟をお決めください…
貴方があの戦場にいけば…全てを思い出し
力も覚醒いたします…
それでも…よろしいですか?)
いいよ…それで…皆が救えるなら
私はなんの犠牲になったってかまわない
私だけでいいんだよ…汚れるのは…
(お変わりになりましたね…私は今の貴方が
一番好きですよ)
貴方にそう言われると照れるな…
(…では、場所をお教えします)
ありがとう…千月…
目を開けると傍にはノッテが眠っていた。
その横にはクロが心配そうに
私に手を伸ばしていた。
「クロ」
「采羽…よかった」
「クロ…来てくれますか?一緒に」