幾年の愛を
「部屋にいないと思いましたがここだったんですね」
「部屋に行ったのか?俺が行かないと
言うかもしれないのに」
「それはありえません。でも、そうだったとしても
私は1人でもいきますよ」
「そんな… 「俺が許さない」 」
後ろにいて聞いていたクロは少し不機嫌ぎみになっていた。
「クロは別だからいいの!
ずっとついてきてくれるでしょ!」
「…こいて天然なのか?」
「そのようだな」
二人が何のはなしをしているかは分からないけど、
天然水の話かな?
「はぁ…心配がふえた」
心配?てか増えたって!
それって私のことなの!
「俺も行くに決まってんだろ」
「はい(ニコ」
私達は裏門から道に出て目的の場所に向かう途中、
冬吏さんが現れた。
「采羽、お前がいけば捕まる可能性がある
危険なんだよ」
「わかっています。だからこそ行くんです…
星空君のためにも」
「それを星空が望んでいなくても?」
人が傷つくことなんて私は望まない。
それが仲間なら尚更だ。
私は私が信じる道を行くんだから
「私が助けたいと思うから行くんです」
星空君が望んでいないことでも
私は誰一人失いたくないから。