幾年の愛を



やはり、悪魔は私のことを狙っている…
どうして?
私にあいつらの利益になるものなんて…


『神にも魔王にもなれる』


そういえば言っていた…
いつかの悪魔が私はなれると…

つまり、私はこいつらの魔王にされるってわけ…
そんなの…嫌に決まってる…


でも、それだけ?
それだけのためにわざわざこんなことまでするの?



「何が目的なの?」


「そうね教えてあげる…わたし達の主が
貴方に惚れているの」


「「は?」」


呆気にとられた私と紅葉君は口を開けて
思わず声が漏れていた。


「どんな理由だろうが采羽は渡さない!
星空も返して貰うぞ!」


「注文の多い奴ね?でも…この子はもう
私のコレクションなのよ!」



そう言ったと同時に女の方から飛んできた
武器を除け、私は
星空君の方に向かった。


「星空君!目を開けて!」



何度呼んでも目を開ける気配のない星空君
でも、息はしている…
傷の回復ぐらいなら…できる!


私は星空君の胸の上に手をおき、
傷を治していく。
それと同じように痛みが私に伝わってくる。



          すると、



「グハッ!」



戦っている紅葉君が倒れ、その後ろから
また攻撃がきていた。


私は何かを言う前に体が動いていた。




 
< 68 / 135 >

この作品をシェア

pagetop