幾年の愛を
「采羽!」
私は女のムチに縛られ上に持ち上げられる
バラの棘のようなものが
身体を刺していて血が止まらない。
「グッ」
「紅葉君!」
壁に叩きつけられた紅葉君は気を失っているようだった。
この棘…ぜんぜんほどけない…
動けば動くほど棘が刺さる…
「クスクス)あなたも残念ね~?
あの子はもう死んでるのよ?自分から選んでね」
死んでる?そんわけない!
自分が選ぶことだってない、
あの星空君が紅葉君をおいてなんて
絶対ありえない!
「さっさと…目ぇさませよ」
目の覚めた紅葉君は星空君の手に自分の手
重ね、強く握っていた。
「星空!」
「無駄よ!そいつは所詮、必要じゃないんだから!」
また紅葉君達に攻撃しようとした女…
やめて…これ以上…
「やめてーーっ!」
私が叫ぶと棘は切れ、私は解放された。
「な、なぜ」
「お前だけは許さない」
私は千月を握り、攻撃し始める
まただ、自分じゃないような力を使って…
認めるの?私はこの力を認められるの?
混乱していた私は後ろに気がいっていなかった。
「グアッ」
「紅葉君!」
私を庇って倒れた紅葉君
急いで傷を治していたとき、セシリアは
私の方に向かってきていた。
もう間に合わない…クロっ
「…え…」