幾年の愛を


   sideクロ



采羽が目を覚ましてから一週間…
部屋からは出てこようとしない采羽…
いや、目を覚ましたときから様子は変だったんだ…
なのに俺は…話を聞くのが怖かった



「采羽…」


グアルディアーノの奴らもう気力をなくしている。
采羽がこいつらの主…
まぁおれもそうなんだが…


すると、電話を終えた浹が帰ってきた。



「冬吏様からの命令だ、
全員本邸に集合…クロももちろん采羽ちゃんもだ」



本邸に采羽を連れて行くのか?
どうして今更連れて行く…



「私…もう采羽を騙さなくていいんだよね?」


「うん」


「だが…」


「采羽が受け入れてくれるかわからないね」



そうだ…
真実を知ってもなお采羽は戦おうと…一緒に
いようと思うだろうか…
離れていくんじゃないだろうか…






   




      sideクロ え?










 
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