幾年の愛を



下を向きながら歩いていた私は前から来た人に
気づかなかった…



「す、すみません」


「こちらこそごめんよ」


    ビクッ


男の声だ…
私は後退りしながら上を向いてみると




「初めまして采羽、俺は雨竜。よろしくね?
こっちの無愛想なのは俺のパートナーの三祥(ミサカ)だよ。」


またか…どうしてこうもこんなに多いのかな
グアルディアーノは…しかも男…
そのまま車に乗り、本邸へ向かった。








本邸についてからすこし歩くと門が見えてきた。



あれ?私…ここを知ってる…
どこかで見たことが…ある…



でも、思い出せない…
とても大切なことなのに…







「どうかしたの?具合悪い?」








     ドクンッ




そうだ…思い出した…
どうしてあんなにこの人たちを拒絶していたのか…
なんで部屋からでてこれなかったのか…
どうして、頭が痛くなっていたのか…








 
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