幾年の愛を
「あんたたちが思ってるほど私はおちてはない」
今度は後ろを振り返らず私は中に向かっていった。
こんな所で立ち止まっていたらなにも始まらないし
終わりもしない…
早く終わらせて自由になろう…
一人でのんびりと暮らせるところにいこう。
「采羽様?」
「千月、陽千…」
「またお一人で行こうとしていますね?」
あぁそうか…2人がいたじゃない…
人なんて信じられないけど、
この二人は違うでしょ?
「大丈夫だよ…2人のことは信じているから」
人ではないこの2人…
新しいスタートに一緒に立ってくれる。
同じようなものなのに兄さんが
信じていたからって理由で少し安心している、
「千月、明日はきっと新しい仲間が増えるよ」
「それはまさか…」
「うん」
確信なんてないけど、私の中でそう言ってる。
私の…もう1人の味方…
side采羽 end