五代目総長 鴉舅 -Akyu-


ガチャ

屋上の扉を開けると、
気持ちの良い風が吹いていた。

「……気持ちいいー…」

誰かいる。

向こうに気づかれないようにそっと近づく。

「だぁーかーらぁー、同じクラスの日向桃って子絶対何か隠してるって!!」

……あいつ同じクラスのやつか。

隣に居るのは……目悪くて良く見えない…

もう少し近付こうとした時、足元にあった何かに当たりガシャンと音を立ててしまった。

「……誰だ。」

(やばい、気付かれた。)

「あっ!! この子僕が今言った桃ちゃんだよ!」
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