漆黒に佇む一輪の華

悠「ご、ごめんね？急に、、冗談が過ぎたね」




亮「焦った」




りょうはそう言って私の頭の上に手を乗せポンポンと撫でてくれた。




その仕草に涙が出そうになる。




穂「急にびっくりしちゃったよ悠里ちゃん本当かと思ったよ！ねぇ？」




最後の”ねぇ？”は穂夏の憎しみが込められているような気がしてたまらなかった。




悠「うん、、ごめんね」




覚悟を決めておきながら皆の顔をみると決心が緩いでしまって誤魔化してしまった。




今日朱羅から抜けられなかったから明日から穂夏が何をしてくるか分からない、、




もうすぐにでも組の力を使って朱羅を潰すかもしれない。




でも結局その日はなにも言えずその後穂夏も何も言ってこず普通に過ごした。






"組を使ってでも朱羅を潰す"



穂夏ならやりかねない




そう思うとその日の夜は眠れなかった。




朝、寝不足のせいでだるい体にムチを打って無理やり起こし学校へ行く準備をした。




玄関を開けいつも通り通学路を歩くが足取りはとても重い。




いつ襲われてもおかしくない状況で気は抜けない。




でも特に何事もなく学校に着くことができた




教室に入ってもいつもと変わらないこのガヤガヤとした教室の雰囲気にホッと胸を撫でる。




席に着くと




亮「悠里、昨日眠れてないだろ」




後ろから聞きなれた声が聞こえてきて振り返ると




悠「りょう、おはよう」




亮「1時限目からサボるか」