漆黒に佇む一輪の華
穂「ねぇ…今悠里ちゃんだと思ったんでしょ?亮太くん…」





涙声で桜ノ宮に話しかけられた。





亮「ちげぇよ…」





穂「悠里ちゃんは裏切り者なんだよ?」





"裏切り者"




その言葉が俺の中でリピートされる。




亮「やめろそれ以上言うな」




桜ノ宮が悔しそうにグッとおし黙る




ふと水浦の方を見るとなんだか焦った様子で誰かに電話をしていた




神「悠里は?ハッキングできないのか?そうか…じゃあ探してくる。俺はこの辺り探すからお前らは隣町を探してくれ」





こんなにクラスがガヤガヤしているのに水浦の声が鮮明に聞こえた




悠里がいなくなったという言葉が確かに聞こえて俺は頭の中が真っ白になった




”悠里がいなくなった。”




そのことだけが今俺の頭の中を占領している
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