桜の舞う世界








ふと碧兎様と目が合う






青っぽい黒の瞳







海の色






水………










「碧兎様……」





「なんだい?」





「水族館に行きたいわ」




「どうして?」



「碧兎様と同じ色をしているもの」




「だから水族館に?」




「はい……ダメですか?」







碧兎様の目を見て聞く私




すると





碧兎様は少し間をおいて





「そんな事はないよ。さて出かける準備をしようか」




そう言って碧兎様は私の部屋から音も立てずに出て行った









「碧兎様って本当に不思議な人ね」








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