桜の舞う世界







苛立ちが増える中





不意に体の底から温まる感じがした







「悪いが俺は元の体温が低いからなこれくらいしかだせぬ」






そう言うコイツ






なのに私の体はポカポカと温まる……













程なくして口を動かそうとこころみる








「シ……ズゥキ」







「巫女は何を言っているのだ」





巫女はきっと私の事だろう





「し…ず…き」






「何の事だ?」






「……静月希…」






「静月希?誰かの名なのか」






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