桜の舞う世界
振り向くと、妖が目の前に
状況を理解するまもなく
妖に吹き飛ばされた。
ビュービューっと強い音が耳に聞こえてくる
その数秒後私は
強い衝撃と共に身体を打ちつけられた
「や、やったぞ…ついに!」
朦朧とした意識の中
ノイズのような音で言葉を発していた妖の声が聞こえた
そんな中ふと思う
胸が痛む理由は
アイツと同じ妖を殺しているから
優しいアイツと同じ………
そう考えた時妖がこっちに向かってきた
迫ってくるその姿を見て私は
違う、この妖とアイツは………
………シズキは人間が好きな妖狐だ。
無差別に殺す妖とは違う!!!!
そう胸の中で叫ぶ間にも妖が私の目の前にくる
「巫女をぉ……巫女を我が手で!!」
あ、終わる。
そう感じた
最期にまた会いたかった、九尾の妖狐に
そう胸にとめて目を閉じる
邪気が勢いよくこっちに振り下げられるのが
感覚で分かった