桜の舞う世界
「もう忘れたのか、巫女姫」
忘れてなんかない……
忘れるわけない。
「シズキ……なんで…」
"シズキが何故ここにいるの?"
そう言いたいのに
上手く言葉にできない
シズキと私は沈黙が続いて
鈴彦だけが口を開いた
「巫女姫、この方が僕達を助けたんです」
「助けた?」
シズキが……
「巫女姫、ケガしています。どうかあまり
動かないで下さい……僕は今後の妖の動きを
占っていきますので失礼しますね」
そう言って鈴彦は退出した
私とコイツを置いてって
「………………………」
「………………………」
「……シズキ…助けてくれてありがとう」
とりあえず、助けてくれたことにお礼をする
すると
「いや、目の前で殺されたくはなかったからな」
「そう……」
「……巫女姫………」
「…なに?シズキ」
「今だから巫女姫の気持ちが知りたい…」
「……私の気持ちは前にも言ったはずだよ」
「いや、本当の巫女姫の気持ちが知りたい」
バレてるシズキに……
私がシズキを倒したくないってことを