桜の舞う世界
「お前を愛してる」
そう言ってシズキは私の腕を引き
抱きしめた、強く力いっぱい
胸が熱くなるのを感じた
こんな行動をするシズキ
初めて見たからこそ怖いと感じてしまう
「シズキ?」
「我が声を聴き我が声を信じ、
思い出す事を禁ずる」
シズキ、何を………?
「我が力により名は巫女姫、汝の記憶の中から
我の姿を全て消し去り我の姿を思い出す事を
禁ずる」
離れたいのにシズキの腕の力が強くて
離れられない
聴きたくないのにその声に無視できない
「シズキッ…離してっ」
シズキは何も言わず
自分の片方の手を頭の後ろに動かし
シュル…………
お面を外した