桜の舞う世界






「………っお婆様……」










室内は私とお母様そしてお婆様だけ








私もお母様も









もうすぐお婆様の命が消えかかっていることに






気づいた








「お婆様……」







そう声をかけてみるものの










浅く呼吸を繰り返すお婆様






ダメです。お婆様…せっかくお母様との関係をやり直せると思ったのに……!










そう、伝えたいのに喉に突っかかってしまう










変わりに出てきたのは







スーッっと流れる涙だけだった























ピッ


ピッ









ピッ

















ピッーーーーーー…………


















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