桜の舞う世界





視線を感じた方に目をやる






チラッ















あっ………目があった。







………っ




………………優しそうな人







目元にホクロがついていて色っぽさが出ている



おまけにサラサラの黒髪………










でも









…………一番落ち着くのは











瞳の色が……………








…………何処となく









違う







青っぽい黒の瞳








しばらく見ていると彼が笑った……






……………ん?





笑った?

















………笑った笑顔も落ち着く。










「………じょぅ……さま……」










「…………さま……」










「お嬢様……」




「えっ………あっ……何かしら?」




つい、見とれてメイドの存在を忘れていた





「ちょっとした階段がありますゆえお気をつけてください」



「分かったわ。ありがとう」



階段を、上がろうとするとメイドが言った








「では、お嬢様……ここから先はお嬢様だけです。ステージには旦那様がいらっしゃいます」






















< 32 / 310 >

この作品をシェア

pagetop