桜の舞う世界
視線を感じた方に目をやる
チラッ
あっ………目があった。
………っ
………………優しそうな人
目元にホクロがついていて色っぽさが出ている
おまけにサラサラの黒髪………
でも
…………一番落ち着くのは
瞳の色が……………
…………何処となく
違う
青っぽい黒の瞳
しばらく見ていると彼が笑った……
……………ん?
笑った?
………笑った笑顔も落ち着く。
「………じょぅ……さま……」
「…………さま……」
「お嬢様……」
「えっ………あっ……何かしら?」
つい、見とれてメイドの存在を忘れていた
「ちょっとした階段がありますゆえお気をつけてください」
「分かったわ。ありがとう」
階段を、上がろうとするとメイドが言った
「では、お嬢様……ここから先はお嬢様だけです。ステージには旦那様がいらっしゃいます」