ダントツ!!16番人気の翔馬くん finalステージ
『翔っ…』


『俺、バカみたいだよな…』


あたしの肩に顔を埋めた翔馬くんは、独り言のように呟いた。


『えっ?』


『俺、馬のことになるとムキになるところがあってさ…』


『うん。』


『俺、お前のこと…』


そこで翔馬くんは口を噤んでしまった。


翔馬くん…


あたしは翔馬くんの髪に顔を埋めた。


翔馬くんの髪…


あたしと同じ、シャンプーの香り…


あたしの瞳から、また涙が溢れ落ちた。

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