ダントツ!!16番人気の翔馬くん finalステージ
『えっ?』


『中山競馬場でしょ?』


『なんで…』


大きく目を見開く翔馬くんを見つめながら、あたしはフッと笑みを零した。


『だって、翔馬くんの誕生日、12月の終わりでしょ?だったら…』


『いや、ちょっと待って。お前…なんで…』


なんでって…


あたしはニコっと笑みを向けた。


『翔馬くんっ!!』


『へっ?』


突然、大きな声を出したあたしに驚いたのか、翔馬くんは目を瞬かせた。


『1年最後の締め括り…有馬記念で、あたしと翔馬くんの結婚+新婚旅行資金、頑張って当てようねっ!!』


『えっ?』


『だから…んっ…』


言いかけたあたしを遮るように、翔馬くんはあたしの唇を唇で塞いだ。


『ありがとう…姫花。』


そしてゆっくりと唇を離した翔馬くんは、あたしの肩に顔を埋めながら小さく呟いた。

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