ダントツ!!16番人気の翔馬くん finalステージ
『あの…先…』


“大和…。”


んっ?


俺は川上さんを見ながら、シーっと人差し指を立てた。


“…待ってるから。”


『えっ…』


俺は大きく目を見開いた。


“あたし…実家で待ってる。だから…”


『わかった。』


俺は目を閉じると、ふぅっと息を吐いた。


『じゃあ、日曜の夜…迎えに行く。』


“うん。”


そしてさくらの声と同時に目を開けると、


よしっ!!


パタンとケータイを閉じた。

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