もう寂しくなんてない
始まりのトキ
***

 桜の花びらが舞い散り、新緑の芽が出始める頃…

 無事高校2年に進級して一週間が経ち、私、水城 緋那乃(みずしろ ひなの)は今日もいつもと同じ朝を迎えていた。


「んー!今日も良い天気だなぁ~」

 と、伸びをしながら窓から漏れた光に目を細めながら呟いた。

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