鬼上司は秘密の恋人!?
「祐一を守りたかったから……。石月さんに、迷惑をかけたくなかったから……っ」
そう言った途端、石月さんが小さく笑った。
『バァカ』
そう言って、甘く詰られる。
『お前に迷惑なんてかけられまくってんだよ。今更そんなこと言っても無駄だっつーの。突然いなくなられる方が、よっぽど迷惑だ』
「すいません……」
『祐一も、ひとりで守ろうとしてんじゃねぇ。俺を頼れよ』
「でも……」
『悪いけど俺は、お前のバレバレの嘘に騙されたフリをして身を引くほど優しくねぇ。諦めて、全部話せ』
「石月さん……」
『大丈夫。絶対迎えに行くから、俺を信じて待ってろ』
力強くそう言われ、涙腺が崩壊した。
愛しさと喜びと安堵と戸惑いと、いろんな気持ちが溢れ出して、声を上げて泣いた。