鬼上司は秘密の恋人!?
 

「石月さん、今日はお仕事遅くなりそうですか?」

朝、まだ眠そうな顔でリビングのソファでコーヒーを飲む石月さんにたずねると、「んー」と唸り声が返ってきた。

まだ寝ぼけていて頭が回ってないんだろう。
気怠げに髪をかきあげながら、ぼんやりとした視線をこちらに投げる。
そんなだらしない仕草までどこか色っぽく見えるから、美形はずるいと思ってしまう。

「昨日で下版も終わったし、今日は早いと思うけど」
「そうですか」

石月さんの言葉に、「やったぁ」と、祐一と顔を見合わせ笑い合う。

「なにかあるのか?」

不思議そうに首を傾げた石月さんに、私と祐一は慌てて首を横に振った。





 

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