こんなに好きなのに




「だって…穂香、興味ないフリしてたじゃない?」


「は?」


「いつも王子の事を避けて逃げて嫌がって!何様?って思った。でも…それでも王子と付き合わないって言ってたから安心してたの。なのにっ!付き合って…」


「……それは」


「ムカつくのっ!私は…わたしはっ!王子だって会長だって…欲しい物は何も手に入らないのに…どうしてあんたなのよっ!どうして穂香なんかが…全部持ってくのよっ!」


「っ!!」


おもいっきり壁に押し付けられる…肩がイタイ。


「あんたなんか大して美人でもないし…可愛くもないのに…王子に不似合いなの!解ってるでしょ?!」


「……」


言い返せない…だって私は美人でも可愛くもないから。


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