こんなに好きなのに



「だから!何で行ったんだよ!」


「っ!!」


この声…Dクラスの団長の吉崎さん?


「だって!今まで穂香頑張ってきてたんだよ?なのに…大路君と付き合い始めたってだけで無視とか可笑しいよっ!」


……凜?


「は?急に良い子ぶんじゃないよっ!」


「っ!」


もぅ聞いてられないっ!!
私が窓を開けようとした瞬間だった…


「おまえら…何してんの?」


………翔。


「翔くん…」


「おまえらさ…こんな陰険な事してねぇで、さっさと団長会議来いよっ!!」


翔が怒鳴った…普段、翔は無口で温厚だから、たぶん皆怖がってるだろぅな…


「ごめっ…なさ……」


「今日来なかったSクラス以外の団長の団にはペナルティを下します。…まず明日のグランド練習を禁止。それと土曜日の練習は半日。それ以外で練習してたり、ペナルティを破った団は体育祭出場停止…」


「っ!土曜日を半日ってキツいよ!」


「それが嫌だったら今すぐ穂香とこ行ってもぅ一回、団長会議を開いてもらうように頼め。以上。」


「っ!翔君も穂香穂香って…皆、姫島さんに甘すぎるのよっ!!あんなただ頭がいいだけの子…総団長だって…大路君の彼女だって…私は認めないからっ!!」


「まっ…待って!」


………たぶん他の子達も何処かに行った。吉崎さん…そんな風に私の事思ってたんだ…いや、吉崎さんだけじゃない。
皆…みんな…


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