こんなに好きなのに
バチッ
「痛っ!」
頭を叩かれて…上を見ると翔の顔。
いつの間に部屋に入って来てたんだろ?
「聞いてただろ?」
「…………」
「その顔やめろ…」
「だって…」
「あー泣くだろ?ほら、泣け泣け…」
私は翔の胸に顔を埋めた。
「だっ………みん…なっわたし…みとめっ…ないっ、て」
「うん…」
「わたし…順…っちょ……だっ…て…っなの…に」
「お前はちゃんと出来てた。皆、お前に嫉妬してるだけだ。な?」
「違っ!違うよっっ!!わた…しが…ダメなんだ…」
そぅだ…私がダメだから…いつも泣いて翔に甘えて…だからダメなんだ。
私が…ダメなんだ。
泣き止め泣き止めーっ!
いつも翔に迷惑かけてばかりじゃいけない…
「っ!私は第100代生徒会会長…姫島穂香…必ず先代に恥じない会長としての行動をとり、無事体育祭を成功させるっ!」
「……ははっ。お前の強情さには負けるよ。…お前が納得するまでがんばれ。それで、もし限界がきたら俺に言え。それまでは何も手出ししないから…」
「うん!ありがとっ!」
私は自分だけが傷付いてる気でいたんだ…でも、本当は周りの皆を傷付けて…迷惑かけて…最低だったんだ。