こんなに好きなのに
「どこ行くの?」
「どこ行きたいん?」
「夕菜ちゃんとこ戻りたい…」
どんっ
今まで歩いてた大路君が急に止まったので、私は勢いよくぶつかってしまった。
「っ痛!」
鼻が…
「急に止まって…」
「俺とおる時は他の人の話は禁止やで?」
「そっ…そんなの無理だし。」
「ほのちゃん…」
「なに?」
「俺と付き合って?ほのちゃんは俺と付き合わな幸せになられへんねん。だから俺と付き合って。」
「付き合って付き合ってって…毎日毎日。そんなの信用出来ないし、大路君はもっとちゃんと好きな人つくった方がいいよっ!」
「ちょっ、ほのちゃん…」
私は大路君の体を力一杯押し、おもいっきり走る。
おいつかれないように。