こんなに好きなのに


ぐったりと…鉄の棒の下敷きになってるほのちゃん…。俺は急いで棒をどける。


「ほのちゃん?!ほのちゃんっ!!早く、早くどけろっ!」


ほのちゃんの意識はなくなったみたいで…。ヤバい…みた感じでは足を挟んで…頭を強く打ったみたいや。
頭から血も出てる…ヤバい。早く…早くしやな…


「夕おちつけ。」


「翔君…?」


「大丈夫だから。今、救急車も呼んだ。」


「ありがとう…俺、近くにおったのに…助けられへんかった…こんなん彼氏でも、団長補佐も…アカンやん。」


「夕…お前のせえじゃねぇからな。吉崎。」


「…っ!……ぐす…」


ほのちゃんがかばった吉崎って奴はさっきから泣いたままや。




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