こんなに好きなのに



「最悪だよ………」


どうしてあの時約束したんだろ…どうして私はお父さんを裏切れないの?
麻果みたいに……強さがあったら。


「っ……」


バカ…私のバカ。


ブーブー

【着信 大路君】


「!!もしもし…」

「そん慌ててでやんくてもいいのに…もしかして寝てた?」


「ごめっ…起きてたよ。」


「………勉強どう?」


「まぁまぁ順調だよ。」


「T大か…めっちゃ賢いやん。俺も二年後いけるかな?」


え……?


「ほのちゃんは行けるやろ…やから俺も行けるようにがんばらな!ほのちゃんとまた一緒に通いたいし。」


「………ありがと。」


「で、土曜日なんやけど暇?」


「………暇だよ。」


「息抜きに遊びに行こ!あかん?」


「いいよ!大丈夫っ」


「じゃぁ…朝10時に駅前な?」


「うん!」


それから遅くまで話して私は眠った。……大路君と話してると楽しくて……大学に入ってからの未来にも私がいることに嬉しくなった。………大好きだよ。



< 171 / 270 >

この作品をシェア

pagetop