こんなに好きなのに



その次の日…生徒会役員選挙の日。
生徒会役員選挙って言っても2年生から1名。1年生から1名を決めるだけで後のメンバーは決まってる。


学年順位で十位以内の人しか出来ない生徒会。
その割にはメンバーは結構、美形が揃ってると思う。


「次は書記候補です。1年Sクラス大路夕陽君。同じく1年Sクラス山井啓太君です。」


きゃぁぁあっ!


っ!何?!
これ………芸能人のコンサート?って感じの悲鳴に近い叫び声。


「今回、書記に立候補した大路夕陽です。僕は書記したいんで、皆さんの清き一票をどうかよろしくお願いします。」


「適当な子…」


私は素直にそぅ思った。


「ほのちゃん!俺どうやった?」


舞台から降りて来ると私の所にすぐにやって来て話しかける。


「よかったよ。お疲れ」


今の適当すぎたかも…。


「本間に?やったぁ!」


って喜んでるし。


「ほのちゃん。俺、絶対に生徒会入るから。ほんでほのちゃんの役にめっちゃ立つから!楽しみにしててな。」


「うん。ありがとう。」


大路君は凄くモテて…素直で直球な子。
だから私には無理なんだ。


それから生徒会に入った大路君は、私にずっと付きまとってる。
3ヶ月たった今でも…。



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