こんなに好きなのに

麻果




「…………」


緊張する。信一さんともあれ以来だし……麻果とも………。


「ほのちゃん、」


「ん?」


「ドアとにらめっこして、もぅ10分やで?」


「うん。」


「俺がおすで?」


「ん………」


「じゃぁ、」


ガチャ


大路君がインターフォンを押すと同時にドアが開いた。


「どちらさまでしゅか?」


「……………」



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