こんなに好きなのに
「いーやー」
「帰りなさい」
「なんで?」
「だから下校時間が」
「それやったらほのちゃんもやん」
こんな言い合いをしてもぅ10分?私もそろそろ、仕事して帰りたい。
「はぁ…だからもぅ7時だし、これ以上帰るの遅くなったら家族が心配するし危ないでしょ?」
「はぁ?」
はぁ?って………
「私は心配してっきゃっ!」
また私を抱き締める大路君。
「大路君っ…痛いから離して。」
「ほのちゃん。アホやな」
「アホって!」
「俺は男やで?どんだけ遅くなっても大丈夫や。けど、ほのちゃんは女の子やろ?やから一人で帰るん危ないやん。俺の心配より自分の心配しぃや……」
「わっ私は大丈夫だもん…」
「そんなんわからんで?変なおっさん帰りにおるかもしれへんやん。」
「いっ…いないわよっ!だから離してって!」
自分でも赤くなってるのがわかる。だって、あんな事言われたから…
「……じゃぁ、今は離すわ。」
「今?」
大路君は私を離して、会長室に入って行った。