こんなに好きなのに
教室に入る…。
「王子…雑誌見ました…サイン下さいっ!」
「王子、お久しぶりです!」
「…久しぶり、ごめんやけど俺、疲れてるから。」
そぅ言ったら周りにおった女の子らは黙った。
雑誌でたんや…てか、王子ってまだ言ってたんや。
俺のどこが王子やねんやろ…
「…………」
そんなしょうもないことを考えながら、俺の頭の中はほのちゃんを無視した…ほのちゃんを傷つけた。その事だけが俺の頭の中をしめてた。
「……………」
机に伏してると…また教室が煩くなった。
「姫だ…」
「可愛いよな、」
「姫が来るなんて初めてじゃん。」
…姫?ってほのちゃん?
でも俺は机から顔を離さず周りの声だけを聞いてた。