こんなに好きなのに
あかんっ…いかんといて…そぅ思ったら俺は後ろからほのちゃんを抱き締めてた。
「…っ!!なに?」
ほのちゃんは急に後ろから抱き締められたから驚いたみたい…そりゃ…そうか。
「……はぁ…はぁ……」
走ったから息が上がって話されへん。早く何か言わな…ただの変態やん。そぅ思ってるとほのちゃんが口を開いた。
「………どうして?私のことなんて嫌いなんでしょ…?」
「俺、嫌いなんか言った?」
「……言ってない…でも………」
いっぱい酷いこと言ったよな。
「……俺のせいで家族をバラバラになんかできひん。ほのちゃん達、家族は色々あってやっと一緒に暮らせる環境に行くんやから…俺が邪魔に…重荷になったらあかんって思ってん…」
これが俺の素直な気持ち。
「でも………だからって………別れなく………ても………」
ほのちゃんは泣き出した。
「俺と別れへんかったら日本におるやろ…?」
「………別れる…ぐらいなら……アメリカに……行ったよ………わか……れる、辛さなんて…知りたくなかった……」
そんなに…そんな風に俺を思ってくれてたんや。