こんなに好きなのに
「わた…」
「誰がそんな事言ったん?」
後ろから聞こえる低い関西弁…
「!おっ…おじ君…」
女の子の驚いた表情…
「誰がそんな事を言ったん?なぁ…誰が可哀想って言ったん?」
「………」
「俺が勝手にほのちゃん好きになって勝手に追いかけて勝手に傍におんねん。それを何が可哀想やねん!?」
大路君は私の前に立つ…表情は見えないけど声でわかる…すごい怒ってる…
「っ!だって…全く相手にされてないし……大路君が辛そうなのも姫島先輩がはっきり断らないからだと思って……」
女の子は必死に言い返す…好きな人にこんな事言いたくないはずなのに。
「辛そう?何知ってて言ってんねん。俺はほのちゃんの近くにおれるだけで幸せなんや!だからそんな心配はいらんわ。」
「っ!」
女の子は泣きながら走って行った。