こんなに好きなのに



「さすが♪我らが生徒会長!」


「きゃっ!」


「噂をすればなんとやら…また出た。」


後ろから抱き付かれる。
見なくても解る。大路君だ。


「何ですか?その言い方?」


「あら〜ごめんなさい。私ったら口が悪くて。」


どうしよ?この空気。
それに…まだ抱き着いたままだし。


「………」


「穂香が困ってるわよ。」


「えっ?…ごめん!ほのちゃん」


「いいよ。」


私が嫌がると直ぐに離してくれるよぅになったし、謝ってくれる。


「……」


それが嬉しいんだけど、ちょっと寂しい………


「?」


寂しいって可笑しいよ!うん。寂しくなんかない。


「どしたん?ほのちゃん?」


「何もないよ。」


「そぅそぅ!会いに来たのには理由があるんだ♪体育祭の資料出来たから。はいっ!」


「ありがとぅ。」


「じゃぁね」


資料を渡すと直ぐに教室に戻って行った。



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